はじめまして。
2019年04月06日はじめまして。代表理事を務めております、金山浩平と申します。
この度、ソウルメイト韓国語学校の公式サイトでブログを始めることとなりました。
更新は不定期となりますが、末永くお付き合いいただければ幸いです。
先ずは手短に自己紹介をさせていただきます。
1973年生まれ神奈川県座間市出身。
両親は在日コリアン2世で、父は座間市出身、母が大阪府茨木市出身。
父方の祖父母は京畿道(キョンギド)出身、母方の祖父母が全羅道(チョルラド)出身。
冒頭から、私は在日コリアンであると言いましたが、別にカミングアウトでも何でもありません。出自がどうであったかというだけで、私にとってはそれ以上でもそれ以下でもないものです。
ただ、今回ブログを始めるにあたり、ソウルメイト韓国語学校についてのことだけではなく、日韓交流のことについて、また、韓国留学時代のことにも触れたいと考えていますので、私が在日コリアンだというのは、必ずどこかでエピソードとしてお話しせざるを得ません。
ですので、冒頭で紹介させていただきました。
というのも、当の本人はまったくと言っていいほど気にしていないのですが、周りの人の方がナーバスな反応をするんだな、というのが率直な感想です。
これは経験を通じて肌で感じてきたことですので、必ずしも誰もがそうであるとは言えませんが、「私は生まれも育ちも神奈川の座間出身だ」、というときの反応と比較したときに、明らかに違うということです。
いずれにしても、在日コリアンというのは、そもそもどのような定義に基づいているのか、については、なんとなくであったり、曖昧な認識をされている方もいらっしゃるかと思いますので、またおいおい触れることにします。
さて、記念すべきというのも大げさではありますが、せっかくの第一回目の投稿になりますので、どんなことを書こうかと、いくつかの話題やエピソードについての内容を書いては消しを何日も繰り返しをしていましたが、
やはりここは公式HPのブログでもありますので、「ソウルメイト韓国語学校」が設立されるまでの経緯を書かせていただこうと思います。
今では全国的に知られるようになりましたが、当校は、日本でも有数のコリアンタウンである新大久保にあります。
開校は2012年4月ですが、当初より候補地は新大久保の一択でした。
なぜなのか。
すでに日本全国で韓流のブームが熱を帯び、新大久保の街自体も新規開店ラッシュが止まらないような状況下にありましたので、日韓交流会をやるとなった場合には、新大久保以外には考えられなかったというのが一番の理由です。
名前の由来は、前身である、「ソウルメイト留学センター」から来ています。
これは、韓国在住時の2009年に、日本からの留学生をお手伝いしようと、韓国ソウルで留学センターを立ち上げたのがきっかけですが、更にそれ以前から続けていた「日韓交流会(通称:カハ会)」の存在がベースとなっています。
さてさて、私自身も元々は語学留学で渡韓していて、そのまま現地企業に就職したのですが、韓国在住が一年を超えたあたりから、伝手や紹介で知り合う日本人留学生からは、ちょっとした先輩のような目で見られたりします。
相談を受ける機会も少なくはなく、短期留学生はビザの問題でアルバイトができないので、皆が口をそろえて言うのは、「お金がない」ということ。
かく言う私も、日本で務めていた会社を辞めての留学でしたので、預貯金を切り崩しての生活だったというのもあり、家計簿をつけながらの生活でした。
留学生の中でも、大学の交換留学生であれば、ビザもアルバイトができるものが発給されますし、そもそも大学生ですから、学費や生活費は親からの仕送りです。
しかし、20代後半以降の日本人留学生は、3か月や半年ほどの短期であっても、退職して来ている人が結構いましたし、中には完全に退路を断ってまでして来ていますので、当たり前のように、みんな貧乏留学生です。
そんな中、あるとき、留学生が多く住む街である新村(シンチョン)で知り合った20代後半の日本人女性と話していたところ、やはり生活費の話になり、
「教会のある坂を下って行ったところの角にある軽食屋さんは、安くて量も多いし、一人で入りやすいからオススメですよ」とか、
「梨大駅(新村の隣駅)にダイソーができたから、雑貨とか安くそろえるならやっぱり100均ですよね」などの、上京した大学生同士のような話に花を咲かせていると、どんなところに住んでいるのか?と自然と住まいの話になり、ハスク(下宿)住まいとのことでしたが、今の所が家賃も安い方でないし、どうも他よりもサービスもよくないのではないかと感じていたようです。
なので、どこかいいところを知っていれば紹介してほしいというので、評判のよいところを何カ所か紹介しました。
でも、わざわざなぜそこまでして引っ越したいのか?というのが気になったので、何が不満なのかを尋ねてみると、今のハスクは日本の留学斡旋業者が紹介してくれたところで、家賃も高く、アジュマ(おばさん)もあまり親切にはしてくれないし、食事も口に合わない、洗濯機が壊れているのに直してくれない、下水のにおいが臭い、隣の部屋の学生がうるさい、などなど、よくあるとまではいきませんが、同様の不満は何度か聞いたことがあったので、驚きはしませんでした。
ただ一つ気になったのが、条件にしては「家賃がちょっと高いかな」という点でした。
ハスクと言っても、ピンからキリまであります。
立地条件、部屋の広さ、バストイレは独立か共同か、食事の内容など様々ですが、
相談者の場合は、明らかに条件が逆転していました。
結果的に、私が紹介したハスクに転居することになったのですが、同じ新村にあるハスクでも、こうも差があるのかと驚いていましたし、ハスクの食事でソルロンタン(牛骨煮込みスープ)が出るなんて!と感激していました。
また、部屋にいても静かで落ち着く環境なので、勉強が捗るのが一番うれしいと言っていました。
ですが、一週間ほどしてから彼女から電話がかかってきます。
「洗濯機が壊れて三日経つけど、まだダメです。完了音が鳴って洗濯物を取りに行くと、毎回、ビチャビチャのままなんです。脱水機能が壊れてるんだと思います。どうしましょう?アジュマに言ったほうがいいですか?」
私「はい、いますぐアジュマに、“セタッキ、コジャンナッソヨ~”、って言ってください!」
たぶんアジュマは洗濯機が壊れてることに気がついていません。
だって、家主さんは別の洗濯機を使ってらっしゃいますから。
それと、これは言いませんでしたが、電化製品は壊れるものです。
でも、海外での事情を知るとわかりますが、たしかに日本の家電はなかなか壊れません。
このあたりも、日韓の家電事情について、を題材にしていつか取り上げたいと思います。
留学生事情のお話しから、ソウルメイト留学センター設立につながるあたりのつづきを次回に書きたいと思います。
「洗濯機に運がない留学生の話でした。」
今回はここまでで失礼します。