K-POP好きなら知っておきたい!推し活用語の新造語とその意味
韓国発のK-POPは、いまや日本をはじめ世界中にファンを持つ巨大なカルチャーとなりました。最近では「ソウルコン」と呼ばれる本国でのコンサートや、音楽番組の収録を観覧するために韓国へ渡航するファンも少なくありません。現地での推し活をさらに楽しむためには、韓国ファンの間で日常的に使われている「新造語」や「ネットスラング」を知っておくことが大切です。今回は、K-POPファンならぜひ覚えておきたい代表的な用語を紹介しながら、その背景にある韓国の推し活文化を覗いてみましょう。
K-POP好きなら知っておきたい!推し活用語の新造語とその意味
韓国の推し活文化と新造語の誕生
韓国では、推しを応援する文化そのものが独自に発展してきました。アイドルを「好きになる瞬間」を表す言葉や、ファン同士で使う略語が日常的にSNSに投稿される中で、自然と新しい言葉が次々と生まれていきます。またファンはアイドルの活動を「支える仲間」として、ストリーミングや投票、SNS拡散に積極的に参加します。その過程で、スピーディーに感情や状況を伝えるための略語や新造語が生まれ、ファンダム内で急速に広がっていきました。これらの言葉を知ることは、ファン文化の理解を深めるだけでなく、韓国語を学ぶ上でも貴重な素材となります。
K-POP好きなら知っておきたい!推し活用語の新造語とその意味
代表的な推し活用語
입덕(イプトク)
「입(入口)」+「덕후(オタク)」から成る造語。「ファンになる入口に入る」という意味で、「ある瞬間に推しの魅力に気づいてファンになった」という状況を表す言葉です。たとえば「このステージを見て完全に입덕した(ファンになった)」というように推し活を始めるきっかけを語るときによく使われます。
탈덕(タルトク)
입덕の反対で「ファンをやめる」という意味。グッズを整理することを「탈덕정리(ファン卒整理)」と呼ぶこともあります。ファンを卒業するときに使われますが、SNSでは「탈덕했지만 여전히 좋아해(ファンをやめたけど今も好き)」のように推しを好きでなくなった場合だけでなく、生活環境の変化などでファン活動を続けられなくなる場合にも使われます。
홈마(ホンマ)
「홈페이지 마스터(ホームページマスター)」の略。かつては個人サイトで推しの写真を公開する人を指しましたが、現在はSNS上で高画質の写真を撮影・共有するファンまで広く含みます。ホームページ文化は縮小していますが、今でも「홈마님(ホンマニム)」と呼ばれる写真マスターはファンダム内で大きな影響力を持っています。
직찍(チクチッ)/ 직캠(チッケム)
「직접 찍다(直撮り)」「직접 캠코더로 찍은 동영상(直接ビデオカメラで撮った動画)」という意味で、コンサートや音楽番組でファンや放送局が直接撮影した写真と動画を指します。홈마が公開する高画質写真もこの一種です。また放送局が公式のYouTubeなどに公開するチッケムには4Kなどの高画質なものもあり、オタクたちを喜ばせています。
떡밥(トッパプ)
本来は「魚の餌」という意味ですが、ファンの間では「推しから提供されるコンテンツ(写真・動画・SNS投稿など)」を指します。「今日はトッパプが多くて幸せ!」といったふうに使われます。チクチッやチッケムも嬉しい떡밥ですよね。
스밍(スミン)
「스트리밍(ストリーミング)」の略。音楽チャートでの順位を上げるため、ファンが楽曲を繰り返し再生する活動です。韓国では音楽番組の順位がアーティストの人気を示す重要な指標となるため、ファンにとっては欠かせない応援手段です。
총공(チョンゴン)
「총공격(総攻撃)」の略で、SNS上で一斉にハッシュタグを投稿したり、ストリーミングを集中して行ったりするファンの協力活動のこと。カムバック期にファンダムが団結して行う代表的な応援スタイルです。「스밍총공(ストリーミング総攻撃)」などのように一斉に行う内容を前につけたりして使うことが多くなっています。
사생(サセン)
「私生活」を意味する「사생활(サセンファル)」の略。アイドルの私生活に過度に踏み込み、空港や宿舎で待ち伏せしたり、無断で写真を撮ったりと、韓国でも批判的に語られる存在です。ファンダム用語として知っておくことは大切ですが、実際に真似してはいけない行動であることを理解しておく必要があります。
악개(アッケ)
「악질 개인 팬(悪質な個人ファン)」を略した表現で、自分の最推しを応援するあまり、他のメンバーを悪く言ったりする人を指します。ファンダム内の対立を招く存在としてしばしば話題になっています。
K-POP好きなら知っておきたい!推し活用語の新造語とその意味
用語の背景にあるファンダム文化
これらの言葉は、単なる略語ではなく、韓国のファンダムの特徴を映し出しています。韓国のファンは、推しの活動を「自分ごと」として支え、音楽番組の投票やストリーミングに積極的に参加します。言葉が短く効率的に発達するのも、SNSや掲示板を中心とした活発なコミュニケーションの中で、できるだけ速く多くの情報をやり取りする必要があるからです。
K-POP好きなら知っておきたい!推し活用語の新造語とその意味
推し活用語を知ることの意味
推し活用語は、韓国語を学ぶ人にとって絶好の学習素材でもあります。短い言葉の中に文化的な背景やファンならではの発想が詰まっているため、言語だけでなくその文化への理解も深まります。「入門書には載っていないけれどSNSでよく見かける言葉」を理解できると、推し活も韓国語学習もぐっと楽しくなるはずです。これらの用語を知っていることで、韓国のファンと一緒に応援したり、SNSでの会話にスムーズに参加したりすることもできますよ。
出典:aespa 公式X
K-POP好きなら知っておきたい!推し活用語の新造語とその意味
まとめ
K-POPの推し活用語は、ファンダム文化の一端を表す生きた韓国語です。こうした言葉を知ることで、現地ファンのリアルな会話に触れ、推し活をさらに充実させることができるだけでなく、韓国語を学ぶ楽しさが推し活を通じてさらに広がるはずです。さらにK-POPとともに韓国語を学べば、推しの姿をもっと身近に感じることもできます。次に韓国のコンサートや音楽番組に足を運ぶときは、ぜひこのような用語を使ってファンダムの一員として一緒に盛り上がってみてください。