日本ではあまり馴染みのない花たち
韓国は日本よりも花を贈る習慣が多く、記念日以外の何でもない日でも花を買って帰ることが多い国。ソウルメイト韓国語学校のコラム内でも、韓国の花事情についての記事がありますので、ぜひ読んでみてくださいね。
今回は、韓国では国民的な花だけれど、日本ではあまり馴染みのない花たちをご紹介します。
☆무궁화(ムグンファ)
「무궁화 꽃이 피었습니다(ムグンファ コッチ ピオッスムニダ)♪」
これは世界的な大ヒットとなったNetflix配信の韓国ドラマ「오징어 게임」(イカゲーム)に出てくる、昔ながらの遊びの掛け声。日本では‟だるまさんがころんだ”という遊びで、ルールも同じです。「무궁화 꽃이 피었습니다」は『ムクゲの花が咲きました』という意味で、무궁화(ムグンファ)はムクゲともいい、漢字では「無窮花」と書きます。
7月から10月にかけて咲く花で、白・紫・ピンク・赤・黄色など色もさまざまです。形状は少しハイビスカスに似ているかもしれません。そして韓国の国花として大切な花でもあります。寒暖の温度差にも耐え、力強く、可憐で美しいムグンファは、長く人々の間で親しまれてきました。髪飾りに使われたり、科挙の合格者に「御賜花(어사화/オサファ)」として授与されたりと、特別な花だったのです。また、国章や勲章にも描かれているので、花の名前は知らなくても一度は見たことがあるかもしれません。
ムグンファはとても儚い花という印象もあります。なぜなら別名「一日花」と呼ばれるように、早朝に咲いて、夕方にはしぼんでしまうから。しかし次の日になると、また新しい花が開くので「長く咲き続ける花」とも呼ばれています。そんなムグンファの特徴は、粘り強い精神力を持つ国民性や、国の繁栄への願いと重ね合わせるかのように、国花として親しまれているのです。
夏から秋に韓国を訪れる際には、ぜひムグンファを探してみてはいかがでしょうか。
☆도라지(トラジ)
도라지(トラジ)は桔梗(ききょう)のこと。夏から秋にかけて咲く白や青紫の小さな花です。古来から根の部分を生薬として使ったり、料理の食材としても登場していました。
トラジの根・葉・茎にはにはサポニンという成分が含まれており、これが喉の炎症を鎮めたり、咳止めや痰を除去する効果があるといわれています。トラジキムチといって根の部分をキムチにしたものもあり、食感はゴボウに似ています。日本でもネットショップやコリアンタウンで購入できますよ。
また「도라지 타령」(トラジ打令)という民謡もあり、「아리랑」(アリラン)と並ぶ二大民謡といわれています。山でトラジを取るという内容の歌詞で、生活に密接な花だったことがうかがえますね。
☆핑크뮬리(ピンクミューリー)
秋になると韓国人のインスタグラムでよく見かけるのが、핑크뮬리(ピンクミューリー)が広がる写真です。正式名はピンク·ミューリー·グラス、ふわふわのピンク色をしたススキはインスタ映え抜群!
秋になるとソウルのハヌル公園や京畿道の楊州ナリ公園などに、多くの若者たちが訪れます。SNSでは1人ポツンと立ち、ステキに撮った写真をたくさん見かけますが、実際は大混雑でなかなか人のいない状態で撮影するのが難しいのです。
とっても幻想的ではあるのですが、実は生態系危害植物として注意喚起されている植物。ピンクミューリーはもともとの在来植物の生息地を破壊する可能性が高く、環境部からは生態系危害性2級の判定を受けています。そのため、今後はこれ以上ピンクミューリーが増えることがないよう、撤去したり何らか対策を取っていく方向になっているのです。
おわりに
今回は日本ではあまり馴染みのない花たちをご紹介しました。韓国に行った際には、その季節ならではの花を見つけてみるのも楽しいですよね。
こうした現地ならではの文化・生活の知識は、ネイティブの方に聞いてみるのが一番です。ソウルメイト韓国語なら語学の勉強だけではなく、リアルな韓国を知ることができるプラスアルファもご提供いたします。通学が難しい方にはオンライン授業も開講していますので、気になる方は、ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。
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