韓国の面白い民間療法☆親指に針を！？

2022年12月13日

生活

年末はクリスマスや忘年会など楽しいイベントが盛りだくさん！飲食の機会が多い季節がやってきます。連日の食べ過ぎで、胃もたれや消化不良が増える時期でもありますね。そんな症状が出れば、きっと胃薬を飲むのではないでしょうか。

ところが韓国では、親指に針を刺して消化不良を解消するという面白い対処法があります。今回はさまざまな民間療法や韓国特有の体調不良「몸살（モムサル）」についてご紹介します。

消化不良が治る？！韓国の民間療法

いわゆる「血抜き」と呼ばれていて、親指に針をブスッと刺し、古くて悪い血を出すことによって症状が改善できるという民間療法です。想像するとちょっと怖いのですが、これが不思議なもので何となくスッキリするのだとか。

これは民間療法のひとつ「民間瀉血（しゃけつ）療法」で、体内から悪い血液を出すことにより症状を緩和するというもの。韓国ドラマでもよく描かれるシーンなので、一度は見たことがあるかもしれません。親指の爪の付け根あたりに針を刺し、黒っぽい血が出なくなったら完了です。爪の付け根はかなり痛いので、親指の先に刺すという家庭もあります。

そのほかにも「指のツボ押し」も効果があるようで、韓国ドラマでもツボ押しでスッキリ！というシーンもおなじみ。親指と人差し指の間をグイグイ強めに押すと、ちょっと痛いけれども消化不良が改善！ほかにも「食べ過ぎたら炭酸を飲むのがよい」という定番もあったり、日本にはない対処法が面白いですね。どれも医学的根拠は解明されていないのですが、試してみると何となくスッキリするような…といったところです。

女性に嬉しい民間療法「よもぎ蒸し」

女性のための民間療法といえば「よもぎ蒸し（좌훈／チャフン）」です。韓方エステである「よもぎ蒸し」は、婦人科系の諸症状の改善や予防に効果があるといわれています。冷えやむくみ、更年期障害など婦人科系の不調改善、便秘解消にダイエットなど良いことづくしです。よもぎを中心とした、数種類の韓方生薬を煎じた蒸気で体を温めることによって、全身の血行や代謝を良くし、成分を体全体に行き渡らせます。

600年前から伝わる民間療法の「よもぎ蒸し」。当初、産後の肥立ちを良くするために始まったもので、時代の経過とともに使用する生薬の種類も増えたことから、より多くの症状改善に効果が得られるようになりました。先人の知恵の素晴らしさは、現代にもしっかり息づいていますね♪

몸살（モムサル）ってどんなもの？

韓国には「몸살（モムサル）」という症状が存在します。風邪ではありませんが、「今日は몸살（モムサル）みたい」といった日常会話はよくあります。疲労がたまっている時に出てくる症状とも言えますし、風邪のひき始めのような感覚ともいえるかもしれません。ストレスなど精神的な疲労も原因となります。ひどい倦怠感や腕・足・節々の痛み、悪寒まで「몸살（モムサル）」の症状はいろいろあります。

そして、そのまま風邪に移行したものを「몸살 감기(モムサルカムギ)」といいます。簡単にまとめると、疲労からくる不調が「몸살（モムサル）」で、そのまま発熱まで出てくると「몸살 감기(モムサルカムギ)」。でも風邪ではありません、あくまでも疲労からくる不調ということなのです。

対処法としては、쌍화탕（サンファタン）という韓方栄養ドリンクを飲む方が多いです。ドリンクと一緒に市販薬や病院処方の薬を飲むと効果テキメンなのだとか。忙しくて休めない！すぐに治したい！という速攻性を求める方は病院で注射や点滴を打ちます。ちなみに注射は臀部の上の辺りに打つためちょっと痛みます。食事はお腹にやさしく、身体が温まるお粥がオススメです。具材には症状に合わせて、かぼちゃやアワビなどさまざまな食材を取り入れます。