韓国のタバコ文化と進む禁煙政策
近年、世界的にも禁煙志向は高まっており、日々様々な政策が進められていますが韓国ではどうなのでしょうか?
今回は韓国のタバコ文化、そして年々強化されている禁煙政策についてご紹介していきたいと思います。
韓国のタバコ文化
韓国では飲酒と同じく喫煙を満19歳になる年の1月1日から許可されています。
また、軍隊制度のある国なので、同じ部隊の者同士が会話をしながらタバコを吸うのが軍隊でのコミュニケーション方法の1つになっていたのだそうです。
そういった要因も相まって、2001年に韓国で行われた国民健康栄養調査の喫煙率は、成人男性60.9%、女性5.2%という結果でした。昔は女性がタバコを吸う姿は見た目が良くないという社会の風潮が強かったこともあり、女性の喫煙率は抑えられていますが、男性はかなり高い結果となっています。
また、未だ生活の中に儒教の教えが残っている韓国では、家族を大切にし年配の人を尊重します。そのため、目上の人の前ではおおっぴらにタバコを吸わないそうです。
現代の若者達は、会社の同僚や先輩後輩の関係程度ならばそこまで気を使わないという傾向もあるようですが、それでも両親や祖父母の前ではタバコを吸ってる姿を見せないのが一般的とされています。
かつて“喫煙大国”と呼ばれていた韓国が禁煙政策を強化!
上記調査に加えて、韓国は経済協力開発機構(OECD)加盟国で2番目に高い喫煙率だった時期もあり、世界的に見ても喫煙率が高いと言われる“喫煙大国”でした。
ですが、近年世界中で禁煙ムードが広まっていることもあり、韓国も年々禁煙政策を強化しています。
例えば、韓流ドラマなどを観ていると喫煙シーンにモザイクが掛かっているのを目にしたり、「そもそも喫煙シーンが少ないな」と感じたことはありませんか?
これらも未成年に与える影響を考えた上での政策の1つです。
テレビでタバコを吸う場面は放送局が自主規制しており、喫煙シーンだけでなく、タバコ自体も映さないようにしているのだそう(地上波放送のみ)。
このような政策が行われる前の作品や海外の作品などを放送する際にも、タバコに火をつけるシーンはモザイク処理が施されています。
さらに、韓国は広告規制やパッケージの警告文義務付け、禁煙区域の設置など、年々政策を強化。
世界的に行われているタバコの値段上昇や喫煙スペースの減少、公共の場の喫煙罰金化などもあり、2018年の国民健康栄養調査では、成人男性の喫煙率36.7%、女性7.5%と驚くべき結果に!
女性の喫煙率が少し高くなりましたが、男性の喫煙率は急減していることがわかります。
同年の日本の喫煙率男性29.0%、女性8.1%(厚生労働省調査)と比べると男性の喫煙率がやや高めではありますが、かなり抑えられてきていますよね。
終わりに
いかがでしたでしょうか?
今回はタバコをテーマにしましたが、他にも身の回りにあるものからヒントを得て韓国の文化や歴史を調べてみるのも楽しいものです。
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