旅行で行ってみてほしい！秋を彩る韓国の2大花火大会

2025年10月10日

旅行で行ってみてほしい！秋を彩る韓国の2大花火大会
ソウルと釜山、夜空に咲く“불꽃（プルコッ）”の競演

日本では「花火＝夏」のイメージが定番ですよね。
浴衣で川辺を歩き、夜風に包まれながら打ち上がる花火を眺める―そんな光景を思い浮かべる方も多いでしょう。
ところが、韓国では少し季節が違います。実は、花火大会のベストシーズンは「秋」なんです。

空気が澄み、湿気が少ない秋は、夜空の色がより深く見える季節。韓国ではこの時期になると、各地で花火大会が開催され、ソウルと釜山の二大都市が特に熱気に包まれます。
花火は韓国語で「불꽃（プルコッ）」、直訳すると“火の花”。その名の通り、夜空に咲く一瞬の輝きが人々の心を照らします。

旅行で行ってみてほしい！秋を彩る韓国の2大花火大会
ソウル世界花火祭り ― 서울세계불꽃축제 ―

9月27日（土）に行われたソウル世界花火祭りは、漢江（ハンガン）沿いの汝矣島（ヨイド）公園を舞台に開催されました。
大手企業ハンファ（한화）が主催するこのイベントは、国内外の花火チームが参加する国際的なフェスティバルです。日本をはじめ各国の職人たちが自慢の技を披露し、世界中の観客を魅了します。

夜空をキャンバスにした壮大なショーは、花火が上がるたびに音楽と光が絶妙にシンクロし、単なる花火大会というより“総合エンターテインメント”といえます。
特にフィナーレでは、漢江の水面に花火が反射して、空と川が一体になったような幻想的な光景が広がります。

会場のあちこちからは「와, 예쁘다!（ワ,イェップダ：わあ、きれい！）」という歓声が。韓国語の感嘆詞が自然と耳に入ってきて、観光だけでなく“生きた韓国語”を感じられるのも魅力のひとつです。
混雑を避けたい人は、漢江の対岸や、汝矣島近くの高層カフェから鑑賞するのもおすすめ。夜風に吹かれながら見る光の舞は、まさに秋のソウルの風物詩です。

出典：한화 公式HP

旅行で行ってみてほしい！秋を彩る韓国の2大花火大会
釜山花火大会 ― 부산불꽃축제 ―

そしてもうひとつ、韓国の南を代表する花火大会が11月15日（土）開催の釜山花火大会。
会場は海雲台（ヘウンデ）や広安里（クァンアンリ）ビーチなど、韓国屈指の海岸エリア。
特に広安大橋（クァンアンテギョ）を背景に打ち上がる花火は圧巻で、海と空がつながるような壮大なスケールに思わず息をのみます。

釜山の花火は“リズム”が特徴。
音楽のビートに合わせて花火がリズミカルに打ち上がり、観客も一体となって手拍子を打ちます。
最後を飾るのは、橋から流れ落ちるように輝く「ナイアガラ花火」。潮風の香りとともに眺める光景は、ソウルとはまた違うロマンチックな魅力があります。

観覧スポットによって雰囲気も変わり、広安里ビーチでは屋台グルメを楽しみながらのんびり鑑賞、海雲台側では遠くに広がる花火を静かに眺めることができます。

出典：부산축제조직위원회 HP

旅行で行ってみてほしい！秋を彩る韓国の2大花火大会
日本と韓国、花火文化のちがい

日本の花火大会は「夏祭り」とセットで行われることが多く、地域ごとの伝統や人とのつながりを感じられるイベントですよね。
一方、韓国の花火大会はショーの要素や演出力を重視しており、光・音・映像が融合した“エンタメ型”。
また、秋の開催が多いため、夜風が心地よく、涼しい空気の中でゆったり楽しめるのも韓国ならではです。

「불꽃축제（プルコッチュクチェ）：花火祭り」は、韓国の人々にとっても特別な日。
家族や友人、恋人と一緒に空を見上げ、みんなで同じ瞬間を共有する。その温かさが、韓国という国の魅力をより深く感じさせてくれます。