韓国で進化する「バーチャルアイドル」—リアルアイドルと共存する新たなエンタメの形
韓国で進化する新たなエンタメの形 バーチャルアイドルの台頭
近年、韓国のエンターテインメント業界では、バーチャルアイドルが注目を集めています。
これらは、3DグラフィックスやAI技術を駆使して作られた仮想のアーティストで、リアルなアイドルと同様に音楽活動やファンとの交流を行っています。
特に、5人組のバーチャルボーイズグループ「PLAVE(プレイブ)」は、地上波音楽番組で1位を獲得するなど、リアルアイドルに匹敵する人気を誇っています。
出典:PLAVE公式X
また、4人組のバーチャルガールズグループ「MAVE:(メイブ)」も注目されています。
彼女たちは、AIによる顔認識技術で生成された外見と、モーションキャプチャを活用したダンスパフォーマンスで、リアルなアイドルと見紛うほどのクオリティを実現しています。
デビュー曲「PANDORA」のミュージックビデオは、公開から2週間でYouTube再生回数1,000万回を突破し、韓国地上波の音楽番組でも視聴率1位を獲得するなど、大きな話題を呼びました。
韓国で進化する新たなエンタメの形
技術の進化とリアルな表現
バーチャルアイドルの成功の背景には、技術の進化があります。
リアルタイムレンダリングやモーションキャプチャー技術の発展により、自然な動きや表情が可能となり、ファンとのインタラクションもリアルタイムで行えるようになりました。
例えば、スタートアップ企業Klleon(クレオン)は、1本の映像から本人そっくりの3Dアバターを生成し、リアルタイムで唇の動きも同期できる独自プラットフォームを提供しています。この技術を活用したバーチャルレポーターが韓国のニュース番組に定期出演し、視聴率向上に貢献した事例もあります。
さらに、バーチャルアイドルは時間や場所の制約を受けず、24時間稼働できるという利点もあります。
また、私生活リスクがないため、企業やブランドにとっても安心して起用できる存在となっています。
実際に、保険会社がバーチャルモデル「ROZY」を採用したり、NH農協銀行がAI銀行員を社員として採用するなど、エンターテインメント業界以外でもバーチャルヒューマンの活用が広がっています。
韓国で進化する新たなエンタメの形 リアルアイドルとの共存と融合
出典:aespa公式X
バーチャルアイドルは、リアルアイドルと競合するのではなく、共存・融合する新たなエンターテインメントの形を築いています。
例えば、SMエンターテインメントのガールズグループ「aespa(エスパ)」は、リアルメンバーとそのアバターが共存するコンセプトで活動しており、リアルとバーチャルの境界を曖昧にしています。
このような取り組みにより、ファンは現実と仮想の両方でアイドルを応援する新しい体験を楽しんでいます。
また、メタバースプラットフォーム「ZEPETO」では、BTSが参加したキャラクター「BT21」の5周年記念ファンミーティングが開催され、全世界のファンが仮想空間で交流を楽しみました。
このように、リアルとバーチャルが融合したエンターテインメントは、国境や物理的な制約を超えて、より多くの人々に新しい体験を提供していまるといえるでしょう。
新たなエンタメの形バーチャルアイドル
韓国語学習への新たなモチベーション
バーチャルアイドルの人気は、韓国語学習への新たな動機付けにもなっています。
彼らのコンテンツは主に韓国語で提供されており、ファンは歌詞やSNS投稿、ライブ配信を理解するために韓国語を学ぶようになります。また、バーチャルアイドルとの交流を通じて、韓国の文化や言語への興味が深まることでしょう。
さらに、韓国語を学ぶことで、バーチャルアイドルの最新情報や活動をいち早くキャッチできるようになります。
例えば、彼らのSNS投稿やライブ配信をリアルタイムで理解できれば、より深くファン活動を楽しむことができます。
また、韓国のオンラインショップでグッズを購入する際にも、韓国語の学習が役立つことは間違いないでしょう。
韓国で進化する新たなエンタメの形
まとめ
韓国のバーチャルアイドルは、技術の進化とともにリアルな表現力を持ち、リアルアイドルと共存する新たなエンターテインメントの形を築いています。
彼らの活動は、韓国語学習への新たなモチベーションとなり、韓国文化への理解を深めるきっかけとなるでしょう。バーチャルとリアルが融合するこの新しい世界に、ぜひ触れてみてください。