韓国のペット事情「伴侶動物」
韓国ではペットを「伴侶動物(반려동물・パンリョトンムル)」と呼ぶことが一般化しています。アイドルや俳優が、愛犬や愛猫を伴侶犬・伴侶猫と紹介することもしばしば。英語でcompanion animal(コンパニオンアニマル)という言葉にも言い換えることができます。今回は韓国のペット事情をご紹介します☆
「ペット」と「伴侶動物」考え方の違い
冒頭で書いたように、欧米では飼い犬や飼い猫を「コンパニオンアニマル」と言い換えるようになったり、2000年代からは‟動物は人間の愛玩物ではない”という意識が高まっていきました。動物は人間のパートナーであるという考えに変わっていったのです。
韓国でもこうした考えをもつ飼い主さんが多く、いつのまにかあまり「ペット」とは呼ばれなくなりました。「伴侶動物」は“人間と共存・共生する存在である”という考え方です。一方、「ペット」つまり「愛玩動物(애완동물・エワンドンムル)」は‟身の回りにおいて可愛がる存在、愛でる存在”の意味合いが強いのです。愛犬・愛猫は大切な家族でありパートナーですよね。
ペット市場拡大の裏に深刻な問題
韓国ではこの10年間、犬や猫を飼う世帯数が年々増加しています。おおまかな理由として、単身世帯の増加や高齢化社会になったこと、所得水準の高まりなどが挙げられるようです。動物を飼う世帯数の増加とともにペットフードをはじめとした関連商品の伸び、洋服やアクセサリー専門店の増加、動物保険の拡充といったものまで、大きな広がりをみせています。
と、同時に無責任な飼い主による捨て犬・捨て猫問題や、目を覆いたくなるような動物虐待などが深刻な問題となっています。とくに済州島の野良犬問題は生態系をも脅かす事態にまで発展してるとのこと。心ない飼い主が島に捨てた犬が繁殖を繰り返した結果として、現在、野良犬が約2000頭超いると推定されています。
動物と人間がしあわせになる取り組み
犬や猫を飼う世帯が増えるなか、政府からはペット購入時に「飼い主の教育」を義務化するという方針が打ち出されています。飼い主が一定の教育を受ける取り組みは、ヨーロッパなどでは以前から行われているものです。スイスでは「基礎知識の講習」を受講し、試験に合格しなければ飼うことができません。動物と幸せに暮らすためには知識と心づもりが必要ですよね。
また韓国では動物保護への意識が高まっていると感じます。「買わないで養子縁組しよう(사지 말고 입양하세요/サジマルゴ イビャンハセヨ)」。これは保護団体やアニマルシェルターを中心に広がっている動物保護のキャッチフレーズですが、アイドルや俳優たちがハッシュタグをつけて発信したものを見たことがあるかもしれません。芸能人が率先して犬や猫の養子縁組のツイートを拡散したり、協力を呼びかけることも珍しくめずらしくありません。
積極的に保護犬の里親になる方も多いです。BTS(防弾少年団)のV(テヒョン)が飼っているポメラニアンのヨンタンや、TWICEのモモが飼うノーリッチテリアのドビーなどなど、愛犬との微笑ましい写真には思わず頬が緩みます。
おわりに
日本では2022年6月から犬や猫の販売にはマイクロチップ装着が義務付けられ、飼い主は専用WEBサイトへのマイクロチップ情報登録が必須となりました。一方、韓国ではマイクロチップは犬のみ義務化されていて、内蔵型以外にも携帯チップのキーホルダーを首輪に下げる方法もあります。基本的に室内飼育となる猫にはマイクロチップ装着は義務化されていません。
日常生活における制度の違いなどは、住んでみなければなかなか知る機会がありませんよね。韓国の最新事情を知りたいなら、やはりネイティブの方に聞いてみるのが一番です!
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