意外と知らない韓国の車事情
韓国でタクシーやバスに乗車したときに驚かされるのは運転速度です。速度がとても速かったり、若干運転が荒く感じることも。バスで立って乗るときに急発進、急停車をされるたびにしっかりと踏ん張らないといけなかったり。毎回ではありませんが、そうした運転に遭遇する回数がとても多いのも事実です。
今回は気になるけど意外と知らない韓国の車事情についてご紹介します。
制限速度はどうなっているの?
制限速度に関しては2021年4月に「安全速度5030政策」が施行され、速度の引き下げが行われています。しかし2023年4月には前政権の政策見直しとして、引き上げを検討するという発表もあったばかり。引き上げ前の現在は一般道路では時速50キロ、生活道路では時速30キロとなっています。
スクールゾーンでは常時、時速30キロの速度制限でしたが、2023年9月からは夜間時間帯のみ時速50キロまで出せるようになっています。高速道路では最高速度は時速120キロとなっていて、道路によって速度制限にばらつきもあります。
現地の友人によれば、制限速度以上のスピードを出す運転手も多いのだとか。そうしたスピード違反や信号無視などを見つけるため、韓国では監視カメラ(CCTV)が至るところに設置されています。とくに交差点ではかならず設置されていて、しっかりと撮影されています。
韓国のカーナビには監視カメラの位置を知らせる機能があり、カメラの位置に近づいたり、速度オーバーしたときも知らせてくれるので、規制を熟知して運転する方も多いです。。速度超過すると過怠料といって、罰金を支払うよう通知書が届きます。日本と違うのは点数が引かれたり、パトロールで捕まったりはしないこと。なのでスピード出しすぎや荒い運転、急発進といった行為は、監視カメラがない場所で行われていることが多いようです。
走行中の揺れの正体とは?
韓国で車に乗っていると、大きく上下にバウンドしたり、揺れることがあります。その正体は「過速防止段(과속방지턱)」という段差です。과속は“スピード違反”のことで漢字で「過速」、방지は「防止」、턱は「段差」を意味するので、日本語で「スピード違反防止段差」といったところでしょうか。
車の速度を半ば強制的に落とすための段差で、スピードを出しがちな場所に設置されています。スピードを出したままここを通ると揺れと衝撃を受けます。道路によっては連続で「過速防止段」が設置されていることもあり、運転手の技量によってはアトラクションばりにバウンドしてしまいます。
ドアのスポンジと駐車場問題
街で車を見てみると、ドアにカラフルなスポンジがついている光景を目にします。これはドアガード(도아가드)といって、ドアを開けたときに隣に駐車している車や壁に当たって傷つかないようにするためのもの。
日本ではなかなかドアの開閉で傷がつくようなアクシデントは起こりませんが、韓国では車の必須アイテム。駐車スペースが極めて狭く、どうしても他の車や壁にギリギリで停めなければいけないからなんです。自分が相手の車を傷つける可能性もありますし、相手側から傷をつけられる可能性もあるのでドアガードは必須。
また路上駐車がとても多いという点も、韓国ならではの車事情といえそうです。日本では車を購入すると保管場所証明申請(車庫証明)を警察に届出しますが、韓国では車庫証明をする必要がないため、駐車場が確保できていない車で溢れている現状があります。これらさまざまな要因によって慢性的な駐車場不足が起きているのです。
おわりに
旅行中にタクシーやバスに乗って“運転が荒く怖かった”という声はよく聞きますし、筆者自身も何度か体験しています。事前に韓国の運転や車事情について知っていれば少し理解もできるかもしれませんね。それでもやっぱりスピードを出しすぎていると感じたときは、臆せず丁寧に「천천히 가주세요(ゆっくり行ってください)」と伝えてみましょう。
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