韓国の成人の日は普段と変わらない?
日本では2022年4月から成人年齢が20歳から18歳に引き下げられました。一部の州を除いたアメリカやヨーロッパ主要国をはじめ、世界の成人年齢は18歳が主流です。一方、韓国では満19歳が成人年齢です。2013年7月に年齢引き下げが施行されるまでは、日本と同じく満20歳を成人としていました。
韓国では成人式といったような行事やイベントはありませんが、毎年5月の第3日曜日は「성년의 날(ソンニョネ ナル / 成年の日)」として制定されています。
出典:중부일보
普段と変わらない街の様子
韓国の成年の日では、式典などは特に行われません。家族や友人、恋人など近しい人たちとお祝いして過ごすのが一般的です。20世紀なかばまで行われていた「成年礼」では、専用の伝統衣装に身を包み、帽子や髪飾りをつける儀式が行われていました。現在はそうした儀式もなく、普段と変わらない服装で過ごしています。また公休日でもないため、街中の様子もいつもと変わりません。
しいて言うならば、学校前などに花を売る業者が来ている程度でしょうか。「成年の日」の贈り物として購入する人も多く、色とりどりの花が並びます。
恋人への3つのプレゼント
韓国では恋人が成人になったらお祝いとしてプレゼントするものが3つあります。「20本の赤いバラ、香水、そしてロマンチックなファーストキス」です。
2013年の法改正前までは満20歳が成人だったため、今でも20歳にちなんだ20本のバラをプレゼントする習慣が残っています。花言葉は国によって若干の違いがありますが、韓国で一般的に知られているバラの花言葉は『情熱的な愛・愛の誓い』といったところでしょうか。また5月14日は恋人の記念日「ローズデー」もあったりと、韓国人は大のバラ好きなのかもしれません♡
成人祝いに香水をプレゼントする理由はさまざまあるようですが、「香水の良い香りのように、これから出会うたくさんの人に良い人として記憶されますように」という願いが込められています。一般的に香水を異性にプレゼントする行為には「いつも私を忘れないで」とか「私を覚えておいて」というメッセージがあったり、互いに好きな香りをプレゼントし合って「もっとお互いを好きでいようね」という意味もあるのだとか。
なんだかとてもロマンチックですよね。そして最後は永遠の誓いのファーストキスを送ること。大人になったのでさらに責任感をもってお付き合いします!という決意表明のような意味もあります。
成人年齢のさまざまな義務と責任
成人すると社会的な責任や義務が加わることはもちろん韓国も同じです。ただ韓国の場合、民法に定められている成人とほかの法律上での規定にズレがあるため、気をつけなければいけません。
例えば選挙権と被選挙権は満18歳以上、両親の同意が不要でも結婚が可能な年齢は男女ともに満18歳以上。一方、青少年保護法によってお酒を購入できるタイミングは「満19歳になる年の1月1日」で、満19歳を成人と定める民法とは少しズレがあります。また韓国には飲酒年齢制限のような法律はありません。ただ未成年に販売をすると青少年保護法に基づいた罰則があるので、実質の飲酒可能なのは「満19歳になる年の1月1日」からということになります。
そのほかにも民法の成人年齢の満19歳からは、携帯電話や賃貸借などの契約が保護者の同意なく可能となります。徴兵制度については「兵役法」に定められた満18歳が基準。18歳になると全韓国人男性が徴兵検査対象者となり、19歳の年に兵役判定の検査を受け、満20歳から軍への入隊義務が課されます。
おわりに
今回は「成年の日(성년의 날)」についてご紹介しました。未成年が終わってあらたなスタートを切る節目には、家族や友人、先輩後輩、恋人と温かい時間を過ごすのが一般的です。周りの方々へ感謝をし、大人の第一歩を踏み出す大切な日であることは日韓ともに同じですね。
こうした年間行事や日常生活などは、実際に住んでみなければ知らないことが多いものです。ソウルメイト韓国語ではネイティブの講師陣が授業を行っており、折に触れてさまざまな新鮮な韓国現地の様子を知ることもできますよ。授業以外にも韓国のことで知りたいことがあれば、ぜひ聞いてみてくださいね。授業見学や無料体験レッスンも行っていますので、お気軽にご連絡ください☆
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